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胎児心精密検査

川瀧 元良医師

新しい命のために

川瀧元良先生

機械や技術の進歩により、生まれてからしか診断できなかった赤ちゃんの病気が、生まれる前に見つけられるようになりました。
赤ちゃんの病気によっては、うまれてすぐから治療が必要になります。特殊で高度な医療であるため、治療や手術はどこの病院でも出来るわけではありません。治療ができる病院に搬送する必要があります。出生前から正確な診断を行うことで、胎児の状態や病気を理解し、十分な説明と準備を行いながら出産を待つことができます。赤ちゃんに必要な医療をタイムリーに受けていただくためには、胎児スクリーニングで赤ちゃんの病気を発見し、予め専門の病院に受診しておくことが重要です。

重症心疾患の胎児診断は新しい医療分野です。早期からの詳細な病態解明、重症度評価を可能にし、治療成績向上だけでなく、家族へのサポートに活用されています。私は30年以上にわたって先天性心疾患の胎児診断にかかわり、胎児スクリーニングの普及をライフワークにしてまいりました。

★数多くの定期的なセミナーの開催し、胎児診断の普及に努めてきました。
★IT技術を使った遠隔診断に取り組み、国内外の多くの施設の胎児診断を遠隔でサポートしています。
★胎児診断に関連する数多くの学会(日本胎児心臓病学会、日本胎児治療学会、胎児MRI研究会、胎児食道研究会、神奈川胎児エコー研究会、宮城胎児エコー研究会、北日本遠隔胎児セミナー、胎児教育遠隔セミナーなど)の立ち上げにかかわり、会長を歴任してきました。
★胎児診断に関心を持つ台湾、中国、インドネシアなどアジアの方々との国際交流などの幅広い活動を積極的に行っています。
★胎児診断に関する多くの論文や書籍(胎児心エコー診断へのアプローチ、動画で見る胎児心エコー診断1.2.3、胎児心エコーのすべて)を上梓させていただきました。

これらの活動を通して胎児心スクリーニング、胎児診断をさらに普及させ、次の世代へ継承したいと希望しています。

川瀧医師のプロフィール(経歴・専門分野等)はこちら

経歴

1956年
愛媛県宇和島市近郊で出生

1976年
神奈川県立こども医療センターが日本で2番目の小児病院として発足

1981年
秋田大学医学部卒

1981-86年
秋田中通病院で内科、小児科、救急医療を研修

1986-89年
神奈川県立こども医療センター循環器科で小児循環器医療を研修

1990年
同センター新生児未熟児科医員。

1992年
神奈川県立こども医療センターに日本初の周産期センター発足

1994年
同センター新生児科医長。

1998年
カナダ(トロント小児病院)、イギリス(King’s College Hospital) に留学 胎児診断技術、スクリーニングのシステムを学ぶ。 帰国後、胎児診断からNICUにおける全身管理、手術治療までのシステム確立。

2012年
神奈川県立こども医療センター 新生児科部長。

2014-18年
東北地方における胎児診断普及を目指して東北大学産婦人科に在籍

2019年
神奈川県立こども医療センター 新生児科に復帰

2022年
神奈川県立こども医療センター定年退職
神奈川県立こども医療センター新生児科非常勤医師,東北大学産婦人科非常勤講師、日本胎児心臓病学会、
日本胎児治療学会、周産期循環管理研究会、胎児食道研究会、胎児MRI研究会、北日本遠隔胎児セミナーの立ち上げにかかわり、
各学会の会長を歴任コロナ流行前は台湾、中国大連、インドネシアを訪問し胎児診断普及を支援
コロナ流行後は、遠隔で胎児診断のサポートを継続している。
現在は胎児食道研究会会長、胎児MRI研究会代表世話人、日本胎児治療学会幹事

専門分野

専門分野は先天性心疾患および外科疾患の胎児診断。遠隔診断。

所属学会

日本小児科学会、日本小児循環器学会、日本周産期新生児医学会、日本新生児成育医学会、日本胎児心臓病学会(幹事)、日本胎児治療学会(幹事)、日本超音波学会、周産期循環管理研究会、胎児MRI研究会(会長)、神奈川胎児エコー研究会(会長)、日本遠隔医療学会、日本産婦人科学会

著書

胎児心エコー診断へのアプローチ、動画で見る胎児心エコー診断1.2.3、胎児心エコーのすべて、など胎児診断に関する書籍を多数出版

今後の目標

胎児診断の難しい疾患の胎児診断普及。
一人でも多くの赤ちゃんの胎児診断を支援すること。

与田 仁志医師

新生児は一生のうちでも有病率が高く、早産の赤ちゃんやいろんな病気の新生児を診るのが新生児科です。小児科の一部門ですが、歴史的に産婦人科から派生しており産科との結びつきが強い診療科です。所属している東邦大学は全国で初めて講座として独立しました。周産期という文字通りお産を取り巻く分野で、妊婦さんや生まれる前後の赤ちゃんを周産期母子センターや新生児集中治療室(NICU)で診療しています。
新生児期だけでなく、生まれる前の胎児から母体を通してしっかり診ていくことが特徴です。
「新生児科医なら出生前の胎児の段階から介入できるような技術・知見を備えておくことが不可欠」という信念を持ち、今日まで診療・研究・教育に携わっています。

与田医師のプロフィール(経歴・専門分野等)はこちら

経歴

1983年3月
日本医科大学 医学部卒業

1983年4月
日本赤十字社医療センター 小児科研修医

1986年7月
大阪府立母子保健医療センター 小児循環器科

1989年7月
日本赤十字社医療センター 新生児科

1998年10月
同 副部長

2002年4月
東京女子医科大学第一病理学講座研究生(2008年3月まで)

2009年10月
日本赤十字社医療センター 新生児科部長

2010年4月
東邦大学医学部 新生児学講座 主任教授

2014年4月
東邦大学医療センター 総合周産期母子医療センター長

2022年4月
東邦大学医学部 特任教授

専門分野

新生児科・小児循環器学・胎児超音波学

資格

日本小児科学会認定小児科専門医
日本小児循環器学会認定小児循環器専門医
日本周産期新生児学会認定周産期(新生児)専門医・指導医
新生児蘇生法「専門」コースインストラクター
厚生労働省認定災害時小児周産期リエゾン
日本胎児心臓病学会胎児心エコー認証医
日本小児科学会認定出生前コンサルト小児科医
厚生労働省医政局長認定 臨床研修指導医
身体障害者指定医(呼吸機能・心機能)
小児慢性特定疾患指定医、難病指定医

著書

『小児の心肺蘇生マニュアル―心肺停祉の予防とIntact Survivalに向けて』(共著) (1998年・日本小児医事出版社)
『新生児循環管理なるほどQ&A: 図解でどんどんステップアップ』(2012年・メディカ出版)
『ステップアップ新生児循環管理: 図解とQ&Aでここまで分かる』(2016年・メディカ出版)
『お母さんと赤ちゃんの生理とフィジカルアセスメント』(編著) (2017年・メディカ出版) 他